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看護師1年目で辞めたいと思ったら読む記事|10人に1人が経験するリアルな理由と対処法

看護師転職の羅針盤 編集部2026年6月30日 更新10分で読めます
目次

看護師1年目で辞めたいと感じるのは甘えではありません。新卒看護師の離職率は8.8%(2023年度)で、約11人に1人が1年以内に離職しています。辞める・続けるの判断には身体症状の有無が重要な基準になります。この記事では、1年目特有の離職理由・判断チェックリスト・第二新卒としての転職成功ポイントを解説します。

「まだ1年目なのに、もう辞めたい…」

そう感じて、自分を責めていませんか? 「甘えじゃないか」「せっかく資格を取ったのに」と 思い詰めてしまう気持ち、よくわかります。

でも、あなたは決して特別なわけではありません。 統計データが示す通り、1年目で辞めたいと感じる看護師は 全国に大勢いるのです。

この記事では、データに基づく1年目看護師の離職の実態から、 辞める・続けるの判断チェックリスト、 転職を成功させる具体的なポイントまでを解説します。


1. 「1年目で辞めたい」と思うのは甘えじゃない

「1年目で辞めようとするのは根性がない証拠だ」と、 誰かに言われたことはありませんか?

そんな言葉に傷つく必要はまったくありません。 日本看護協会「2024年 病院看護実態調査」(2023年度データ)によると、新卒看護師の離職率は8.8%です。 つまり、新卒で入職した看護師の約11人に1人が、 1年以内に職場を離れているということです。

約11人に1人の新卒看護師が1年以内に離職している8.8%

日本看護協会「2024年 病院看護実態調査」(2023年)

この数値がどう変化してきたかを見ると、1年目看護師の置かれた環境の変化がより明確に見えてきます。

新卒看護師の離職率推移(2018〜2022年度)

2018年度
7.8%
2019年度
8.6%
2020年度
8.2%
2021年度
10.3%
2022年度
10.2%

出典: 日本看護協会「病院看護・助産実態調査」各年版

2021〜2022年度にかけて新卒離職率が10%を超えた背景には、コロナ禍での臨床実習の制限があります。十分な実習経験を積めないまま現場に出た新卒看護師がリアリティショックを受けやすく、離職につながったと考えられています。2023年度は8.8%に改善しましたが、コロナ禍前の2018年度(7.8%)と比べると依然として高い水準です。「辞めたい」という気持ちは、あなただけが抱えているものではありません。

「辞めたい」という気持ちは、弱さではありません。 それだけ現場が過酷であるという、ひとつのサインです。


2. なぜ1年目看護師は「辞めたい」と追い詰められるのか

1年目に辞めたくなる気持ちは、個人の問題ではなく、 1年目特有の構造的な要因から生まれることがほとんどです。 主に次の3つが重なっています。

① リアリティショック:理想と現実のギャップ

看護学校で学んだ「患者に寄り添うケア」と、 実際の現場の忙しさのギャップに驚く方は多いです。 「こんなはずじゃなかった」という感覚を リアリティショックと呼びます。

学生時代に思い描いた看護師像と現実の差が大きいほど、 消耗感が強まりやすいです。

② プリセプターとの相性・指導の厳しさ

1年目の職場体験に大きく影響するのが、 担当のプリセプター(指導担当の先輩)との関係です。 指導スタイルが合わない、厳しすぎる、 無視されているように感じる、といった人間関係のストレスは 非常に深刻な消耗をもたらします。

日本医療労働組合連合会「看護職員の労働実態調査」(2022年)によると、 看護師の退職理由の第1位は「人間関係」(26.5%)です。

③ 夜勤開始による心身の負荷

1年目の後半から夜勤が始まる職場が多いですが、 生活リズムの乱れは体にも心にも大きな負担をかけます。 同調査では、退職理由の第2位が「夜勤・交代制の負担」(22.1%)と なっており、数値からもその深刻さが読み取れます。

また、「辞めたいと思ったことがある」と答えた看護師の割合は 日本医療労働組合連合会「看護職員の労働実態調査」(2022年)によると 37%にのぼります。 3人に1人以上が同じ気持ちを抱えているのです。

夜勤の負担が大きく、日勤中心の職場への転職を考えている方は、 夜勤なし転職を成功させる方法 もあわせて参考にしてみてください。


3. 「辞める」vs「もう少し続ける」の判断チェックリスト

「辞めたい」という気持ちが続いているとき、 自分が今どの段階にいるかを客観的に把握することが大切です。 以下のチェックリストを参考にしてみてください。

1年目で転職を検討すべきサイン
  • 出勤前日や朝に、体調不良(吐き気・動悸・頭痛)が繰り返し起きる
  • 特定の先輩から無視・叱責・嫌がらせを受けている
  • 師長や上の人に相談しても「どこも同じ」と取り合ってもらえない
  • 夜も眠れない、休日でも仕事のことが頭から離れない
  • 「自分は看護師に向いていない」と毎日のように思う

このチェックリストは、あくまで状況を整理するための参考です。 診断や医療的な判断を目的とするものではありません。

チェックが複数当てはまり、特に身体症状(吐き気・動悸・不眠)が 出ている場合は、心身が限界に近づいているサインかもしれません。 無理に我慢を続けるのではなく、 環境を変えることも大切な選択肢のひとつです。

「まだ転職まで踏み出せない」という方も、 転職エージェントへの登録だけなら今すぐできます。 情報収集を始めることで、 「辞める・続ける」の判断がより具体的になることもあります。 動き出すことと、実際に辞めることは別物です。 まずは選択肢を広げるだけでも構いません。

なお、1年目で人間関係が辛いと感じている方は、 看護師が辞めたい人間関係の対処法 もあわせて読んでみてください。


4. 1年目でも転職はできる

「1年も経っていないのに転職なんてできるの?」と 不安に思う方も多いでしょう。 ですが、第二新卒・経験1年未満を歓迎する求人は一定数存在しており、1年目からの転職は決して珍しい選択ではありません。

1年目の経験でも、転職できます

「経験が浅いから転職できない」と思い込んでいませんか?第二新卒歓迎の求人は増えています。まずはプロに相談してみましょう。


5. 1年目看護師が転職を成功させる3つのポイント

「転職しよう」と決意したとき、 1年目ならではの注意点があります。 以下の3つを意識するだけで、転職成功の確率が大きく変わります。

① 「第二新卒歓迎」求人を狙う

入職から3年以内の転職は、 一般的に「第二新卒」として扱われることが多いです。 第二新卒歓迎の求人は、 育成前提で即戦力を求めすぎないため、 1年目でも採用されやすい傾向があります。

転職先を探すときは「第二新卒歓迎」のキーワードで 絞り込むのがおすすめです。

② 教育体制を最重視する

前の職場で苦労した原因が指導や教育環境にあった場合、 次の転職先では教育体制を最重視してください。 「プリセプター制度があるか」 「新人研修の期間はどのくらいか」 「夜勤デビューまでにどんなサポートがあるか」 などを具体的に確認しましょう。

転職エージェントを使えば、 求人票には載っていない現場の教育環境についての情報を 聞き出してもらうことができます。

③ 転職エージェントに「辞めたい理由」を正直に話す

転職エージェントへの相談では、 「プリセプターとの関係が辛かった」 「夜勤が体に合わなかった」など、 辞めた理由を正直に伝えることが大切です。

理由を伝えることで、 同じ状況を繰り返さない職場を 提案してもらいやすくなります。

④ 面接で「短期離職」をどう説明するか

1年目での転職では、面接で退職理由を聞かれることがほぼ確実です。 「人間関係が辛かった」「指導が合わなかった」という事実はあっても、 そのままネガティブに伝えるより、 前向きな動機に言い換えることを意識してみてください。

例えば「より教育体制が整った環境で着実にスキルを積みたいと考えた」 「患者さんとじっくり関われる職場を選びたかった」 というような言い方が自然で好印象を与えやすいです。 転職エージェントは面接対策もサポートしてくれるので、 一緒に練習しておくと安心です。

⑤ 退職前に確認しておくこと

転職を決める前に、現在の契約条件を確認しておきましょう。 特に奨学金や修学資金の返済義務がある病院では、 一定期間内に退職すると返還を求められるケースがあります。 契約書や入職時の書類を改めて確認するか、 わからない場合は病院の人事・総務窓口に直接確認してください。

⚠️ つまずきやすい落とし穴:奨学金返還の条件を入職後に初めて読む

病院奨学金や修学資金を受けている場合、「一定期間内に退職すると全額返還」という条件が設けられていることがあります。よくある落とし穴は、入職後初めて契約書を細かく読み、返還条件の厳しさに気づくケースです。たとえば「3年未満の退職で奨学金全額を一括返還」という条件が付いていても、1年目では資金の手当てが難しく、辞めたくても辞められないという状況に追い込まれます。対策は、転職を検討し始めた段階で人事・総務窓口に「返還免除の条件と金額」を書面で確認することです。また、返還が必要な場合も、分割交渉が認められるケースがあります。転職エージェントに相談すると、奨学金返還を見越した収入アップの転職先を探す手助けをしてもらえることもあります。「辞めたいけれど奨学金が…」と悩む前に、まず金額と条件の実態を把握しましょう。

また、退職時の引き継ぎについては、 「1年目だからやることがない」と思いがちですが、 自分が担当していた患者さんの情報や業務メモを整理して渡すだけでも 次の人への配慮になります。 円満退職を心がけることで、 転職先の職場でも「最後まで誠実に仕事をする人」という 印象を持ってもらいやすくなります。

転職を検討する際に気になるのが給与面です。 1年目看護師の月額給与は 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2023年)によると 額面で約27万円。 同年代の全産業平均(約23万円)と比べると高めですが、 夜勤手当を含む金額のため、 日勤のみの職場に転職すると手取りは下がる可能性があります。 転職時には現職との給与差も確認しながら進めましょう。


1年目の転職でよくある失敗例

「辞めたい」という気持ちに正直に動き出すことは大切ですが、あわてて進めると後悔につながることもあります。よくある失敗パターンを確認しておきましょう。

NG例①「とにかく今すぐ辞めたい」で次を決める前に退職する

身体症状が出ているほど追い詰められているときは、すぐにでも逃げ出したくなる気持ちは当然です。しかし在職中と離職後では、転職活動の進めやすさが大きく異なります。在職中であれば焦らずに複数の職場を比較検討できますが、無職になると経済的な焦りから「条件を妥協してしまう」選択をしやすくなります。体力的・精神的に本当に限界の場合を除いて、次の職場の内定を得てから退職する順序を守りましょう。

NG例②「辛い理由」を転職エージェントに隠して転職する

「プリセプターと合わなかった」「職場の雰囲気が暗かった」という理由を正直に話すのが恥ずかしくて、「スキルアップのため」とだけ伝えて転職活動を進めるケースがあります。しかしエージェントが本当の離職理由を把握していないと、同じ問題が起きやすい職場を紹介してしまうことがあります。辛かった理由を具体的に伝えることで、エージェントは「その環境を避けた職場選び」ができるようになります。恥ずかしがらずに正直に話すことが、ミスマッチを防ぐ最善策です。

NG例③ 教育体制を確認せず「給与だけ」で転職先を決める

1年目での転職では、技術面でまだ不安が残ることがほとんどです。そのため次の職場でも「丁寧に育ててもらえる環境」があるかどうかが、定着できるかを左右します。「給与が月2万円高い」という理由だけで転職し、プリセプター制度のない職場に入ってしまい、さらに消耗したという失敗は珍しくありません。面接では「新人向けのフォロー体制」「夜勤デビューまでの研修期間」を必ず確認しましょう。


まとめ

この記事で伝えたかったことを3つにまとめます。

  • ①「辞めたい」は甘えではない: 新卒看護師の約11人に1人が1年以内に離職しており、多くの人が同じ気持ちを抱えています。
  • ②心身のサインを見逃さない: 身体症状(不眠・吐き気・動悸)が続くなら、我慢するより環境を変えることを検討してください。
  • ③第二新卒歓迎の転職先は多い: 1年目でも転職は十分に可能です。教育体制を重視した職場選びで、看護師を続けていける環境を見つけましょう。

「今の環境が辛い」と感じているなら、 まずは転職エージェントに話を聞いてもらうだけでも構いません。 相談は無料です。1年目の経験も、必ずあなたの強みになります。

次のステップへ

1年目でも、あなたに合った職場は見つかります

第二新卒歓迎の求人は増えています。教育体制の整った職場をプロと一緒に探してみましょう。

参考文献

  1. 2024年 病院看護実態調査(日本看護協会)2026-02-23 閲覧)
  2. 看護職員の労働実態調査 2022年(日本医療労働組合連合会)2026-02-23 閲覧)
  3. 賃金構造基本統計調査 2023年(厚生労働省)2026-02-23 閲覧)

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