ノウハウ

看護師の履歴書の書き方完全ガイド|志望動機・職歴の記入例つき

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目次

看護師転職の履歴書で押さえるポイントは3つです。

  • 基本情報・学歴・看護師免許を正確に記入する
  • 職歴欄で担当病棟・病床数・業務内容を具体的に書く
  • 志望動機で「なぜこの職場か」を職場研究に基づいて伝える

この記事では、記入例つきで3ステップの書き方を解説します。

履歴書を書く前に知っておきたいこと

「履歴書って、何を書けばいいの?」——転職活動を始めたばかりの看護師の方から、こんな相談をよく耳にします。

看護師の仕事は専門性が高く、経験や資格の書き方ひとつで採用担当者の印象が大きく変わります。とはいえ、日々の業務に追われながら、いざ白紙の履歴書を前にすると手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。

まず、看護師の転職市場の現状を確認しておきましょう。

看護師1人に対して2.4件の求人がある売り手市場2.4倍

厚生労働省(2024年)

厚生労働省の2024年度データによると、看護師の有効求人倍率は2.37〜2.41倍。これは全職種平均(1.2倍前後)の約2倍にあたります。つまり、求人数に対して求職者が圧倒的に少ない「売り手市場」です。

就業看護師数は2024年末時点で136万3,142人に達していますが、それでも需要に対して人手が足りていません。

このような市場環境では、「誰でも転職できる」と思われがちです。しかし現実には、履歴書の書き方が原因で書類選考を通過できないケースが後を絶ちません。いくら売り手市場であっても、希望の職場に入るためには丁寧に書かれた履歴書が欠かせません。

このガイドでは、看護師転職に特化した履歴書の書き方を、記入例を交えながらステップごとに解説します。


履歴書作成の全体の流れ

履歴書を完成させるまでの流れを、3ステップで把握しておきましょう。

STEP 1:基本情報・学歴・免許・資格欄を整える

氏名・住所などの基本情報と、看護師免許を含む資格欄を正確に記入します。ここはミスが許されない「確認事項」のゾーンです。

STEP 2:職歴欄で経験を整理する

これまでの勤務先・担当病棟・業務内容を時系列で記入します。転職回数が多い方、ブランクがある方、パート経験がある方も、それぞれの書き方があります。

STEP 3:志望動機・自己PRで「この人と会いたい」と思わせる

採用担当者が最も読み込む欄です。職場研究をもとに、具体的なエピソードを盛り込みましょう。


ステップ1 ― 基本情報・学歴・免許・資格欄の書き方

基本情報欄のポイント

記入のポイント
氏名戸籍上の正式な氏名を記入。ふりがなは「ひらがな」か「カタカナ」か、指定に合わせる
住所都道府県から省略せずに記入。連絡先が実家と異なる場合は現住所を優先する
電話番号日中に連絡が取れる番号を記入。折り返しができる番号を選ぶ
メールアドレス受信設定でドメイン拒否していないか確認する
写真3か月以内撮影のもの。清潔感のある服装・髪型で

写真は第一印象を左右します。スマートフォンの自撮りではなく、写真館やスピード写真機を利用することをおすすめします。

学歴欄の書き方

学歴は中学校卒業から記入するのが基本です。高校・看護学校(専門学校・大学)の順に記入します。

(例)
1999年  3月  ○○市立○○中学校 卒業
1999年  4月  ○○県立○○高等学校 入学
2002年  3月  同校 卒業
2002年  4月  ○○看護専門学校 入学
2005年  3月  同校 卒業

大学院修士課程を修了している場合は、大学・大学院の両方を記入します。

免許・資格欄の書き方

看護師免許は最も重要な資格です。必ず記入しましょう。

(例)
2005年  4月  看護師免許 取得(第○○号)
2012年  3月  認定看護師(感染管理)取得
2018年  6月  BLS(一次救命処置)プロバイダー 取得

記入のポイントは以下のとおりです。

  • 免許番号は任意ですが、記入すると信頼性が上がります
  • 准看護師免許を持っている場合は看護師免許の前に記入する
  • 関連性の低い資格(例:普通自動車免許)は最後に記入してもかまいません
  • 有効期限がある資格は失効していないか確認する

ステップ2 ― 職歴欄の書き方(転職・ブランク・パート対応)

基本の書き方

職歴は入社・退社を1行ずつ、時系列で記入します。

(例)
2005年  5月  ○○総合病院 入職(外科病棟 配属)
2010年  3月  一身上の都合により退職
2010年  5月  △△クリニック 入職(外来 配属)
2023年  1月  一身上の都合により退職
             以上

退職理由は「一身上の都合により退職」で問題ありません。ただし、会社都合(病院の閉院・廃業等)の場合は「病院閉院に伴い退職」と正確に記入します。

担当病棟・業務内容を追記する

看護師の職歴は、どの病棟でどんな経験をしたかが採用判断のカギになります。欄に余裕がある場合は、かっこ書きで補足しましょう。

(例)
2005年  5月  ○○総合病院 入職
              (病床数500床・急性期病院、外科病棟20床にて勤務)
              (担当:術前術後ケア、CVライン管理、退院調整)

病床数・急性期か慢性期かという情報は、採用担当者が経験レベルを判断する重要な指標です。

転職回数が多い場合

正規雇用看護職員の離職率は11.3%(日本看護協会「2024年病院看護実態調査」)で、看護師は他職種と比べて転職が多い職種です。転職回数を恥じる必要はありません。

ただし、職歴欄が長くなる場合は以下のような書き方が有効です。

  • 短期間(1年未満)の転職は理由をメモしておき、面接で聞かれたときに答えられるようにしておく
  • 「入退職」ではなく「入職・退職」と漢字で統一する

ブランク(育児・療養・留学等)がある場合

ブランク期間がある場合は、空白にせず何をしていたか一言記入しましょう。

(例)
2018年  4月  出産に伴い休職
2020年  4月  育児のため休職継続
2021年  9月  職場復帰の準備を経て再就職活動

既卒採用看護職員の離職率は16.1%(同調査)と高めです。採用担当者はブランクよりも「復帰後に長く働いてもらえるか」を気にしています。ブランクの理由を隠さず正直に書くことで、かえって誠実な印象を与えられます。

パート・派遣経験がある場合

雇用形態も正確に記入しましょう。パートや派遣の経験は隠す必要はありません。

(例)
2019年  6月  △△クリニック 入職(パートタイム、週3日勤務)
2022年  3月  同院 退職

ステップ3 ― 志望動機・自己PRの書き方と例文

志望動機の構成

志望動機は以下の3つの要素で構成すると、採用担当者に伝わりやすくなります。

  1. なぜその職場に興味を持ったか(きっかけ・職場研究の成果)
  2. 自分のどの経験が活かせるか(具体的なスキル・実績)
  3. 入職後にどう貢献したいか(前向きな展望)

実際に転職した看護師が「一番詰まった」と話すのは、1番目の「なぜここか」の部分です。応募先のホームページで以下の3点を確認すると、志望動機が具体的になります。

  • 理念・看護方針のページ(大切にしている看護観がわかる)
  • 病棟紹介・診療科一覧(自分の経験が活かせる部署があるか)
  • 採用ページの先輩メッセージ(職場の雰囲気や求められる人物像がわかる)

志望動機の例文(急性期病院の外科病棟から地域包括ケア病棟への転職)

前職の急性期外科病棟で8年間、術前術後ケアと退院調整を担当してきました。退院後の患者さんが地域でどのように生活しているかを追いかける機会が少なく、患者さんの生活全体を支える看護に携わりたいという思いが強まりました。

貴院は地域包括ケア病棟において在宅復帰率の高さを公表されており、急性期から回復期・在宅へのシームレスな支援を実践されている点に共感しました。急性期での術後管理の経験と退院調整のスキルを活かしながら、患者さんの生活を見据えた看護に貢献したいと考えています。

自己PRの例文

自己PRは「強み」+「エピソード」+「入職後の活かし方」で構成します。

私の強みは、患者さんとの関係づくりを通じた信頼関係の構築です。前職ではICUから一般病棟への転棟直後の患者さんを多く担当し、不安の強い患者さんへの傾聴を意識した関わりを続けてきました。その結果、患者満足度調査で担当病棟が院内1位を獲得した年があり、チームとして取り組んだ成果を実感しています。

貴院でも、患者さんに「この看護師なら話せる」と感じてもらえる関係づくりを大切にしながら、チームに貢献していきたいと思っています。

書いてはいけない志望動機

以下の内容は採用担当者にネガティブな印象を与えることがあります。避けましょう。

  • 「給与を上げたかったから」(気持ちは正直でも、伝え方を工夫する)
  • 「前の職場の人間関係が嫌だったから」(離職理由として正直でも、前向きな表現に変える)
  • 「家から近いから」(理由として弱く、志望度の低さを示してしまう)

なお、離職理由として「人間関係(26.5%)」「夜勤負担(22.1%)」「給与不満(19.8%)」が上位を占めることは日本医療労働組合連合会の調査でも明らかです(2022年)。採用担当者もこれらが本音だとわかっています。ただし、履歴書には「前向きな志望理由」を書き、本音は面接で聞かれたときに誠実に伝える、という使い分けが賢明です。

看護師の平均年収は519万7,000円(厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」)です。給与改善を目的に転職することは合理的な選択ですが、「年収アップを目指しつつ、どのような貢献ができるか」という観点で書き直すと印象が変わります。

転職活動の準備に不安がある方は、プロのアドバイスを活用してみてください。

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よくある失敗と対策

書類選考で落ちる履歴書には、意外と共通したパターンがあります。提出前に以下をチェックしてみてください。

特に注意したいのは「志望動機の使い回し」です。採用担当者は多くの履歴書を読み慣れており、コピー&ペーストの文章はすぐにわかります。職場名を変えるだけでなく、その病院・施設ならではの特徴に触れた文章に書き直しましょう。

志望動機を書き直したら通過率が変わった

最初の転職活動では、志望動機を5施設にほぼ同じ文章で送っていました。書類選考で全滅してしまい、転職エージェントに相談。「その施設のどこに惹かれたのか、具体的なエピソードを入れてみましょう」とアドバイスをもらいました。ホームページを読み込んで書き直したところ、次の3施設はすべて一次面接に進めました。転職市場が売り手でも、履歴書の中身は大事だと実感しました。

Y.K. さん30代
急性期病院7年 → 訪問看護ステーション

Q&A

Q. 看護師転職に「看護師専用の履歴書」は必要ですか?

A. 必須ではありません。市販の一般的な履歴書(JIS規格)で問題なく対応できます。ただし、職歴欄が狭いと感じる場合は「職務経歴書」を別途用意して補足する方法もあります。転職エージェントを利用する場合は、エージェントが用意するフォーマットを活用できます。

Q. 転職回数が多くて不安です。正直に全部書くべきですか?

A. 全部書くのが原則です。意図的な記載漏れは「経歴詐称」とみなされる可能性があり、入職後に発覚すると解雇につながるケースもあります。転職回数が多い場合は、志望動機や職務経歴書で「それぞれの経験から何を学んだか」を丁寧に説明する方が、採用担当者の印象を上げる近道です。

1年目での離職や転職を経験した方のリアルな悩みは、看護師1年目の転職・退職についてでも詳しく解説しています。

Q. 手書きとパソコン作成、どちらがいいですか?

A. 特に指定がない限りどちらでも構いません。近年はパソコン作成が主流になっています。手書きの場合は、誤字・修正液の使用に注意してください。

Q. ブランクが3年以上あります。履歴書に書くことはありますか?

A. ブランクの理由(育児・療養・留学等)を1〜2行で説明しましょう。「育児専念のため休職」「体調管理のため療養」など、簡潔な表記で構いません。採用担当者はブランクの長さよりも「今後長く働いてもらえるか」を重視しています。ブランク後の復職を後押しする情報は職場の人間関係が原因の看護師転職でも参考にしていただけます。

Q. 志望動機の文字数の目安は?

A. 履歴書の枠に合わせて200〜300字が目安です。枠いっぱいに書くことで「この職場に入りたい」という熱意が伝わります。ただし、無理に字数を埋めるよりも、内容の濃い文章を心がけましょう。


まとめ

看護師転職の履歴書作成では、3つのステップを意識すると整理しやすくなります。

  1. 基本情報・学歴・資格を正確に記入する。免許番号の確認も忘れずに。
  2. 職歴欄では勤務先・担当病棟・担当業務を具体的に書く。転職・ブランク・パートも正直に記入する。
  3. 志望動機・自己PRは「なぜここか」「何が貢献できるか」を職場研究に基づいて書く。コピー&ペーストは避ける。

看護師の有効求人倍率は2.4倍と高く、求人は多い状況です。だからこそ、希望の職場に確実に入るためには、丁寧に書かれた履歴書が差をつけるポイントになります。

「一人で完成させる自信がない」という方は、転職エージェントの添削サービスを活用することも選択肢のひとつです。

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