看護師は何歳が多い?年齢構成と転職しやすさをデータで読む
目次
- 01「自分の年齢で転職できるだろうか?」その不安、データで答えます
- 02看護師136万人の年齢構成を見てみよう
- 03年齢帯ごとの特徴を読み解く
- 20代 — 約29万人(21.3%)、新卒離職率10.2%
- 30代 — 約28.7万人(21.1%)、ライフイベントと重なる時期
- 40代 — 約34.9万人(25.6%)、最も厚い年齢層
- 50代以上 — 約43.7万人(32.1%)、ベテラン層の存在感
- 04年齢別"転職しやすさ"をデータで比較する
- 看護師の有効求人倍率は約2.2倍
- 年代別の年収は年齢とともに上がり続ける
- 退職理由に「年齢」は入っていない
- 05准看護師との比較で分かること
- 06年齢に関係なく転職できる理由
- 理由1: 慢性的な売り手市場
- 理由2: 多様な就業先がある
- 理由3: 経験が評価される職種
- 07年代別の転職戦略
- 20代の転職ポイント — 「選択肢の多さ」を活かす
- 30〜40代の転職ポイント — なぜ今がチャンスなのか
- 50代以上の転職ポイント — 「定年」がない働き方
- 08まとめ
- 次のステップへ
看護師136万人の最多年齢層は45〜49歳(13.7%)で、有効求人倍率は約2.2倍と全職種平均の1.7倍。年代別年収も20代420万円から50代550万円へ上昇し、年齢は転職の壁ではなく「経験」という武器になります。
「自分の年齢で転職できるだろうか?」その不安、データで答えます
転職を考えるたび、年齢が気になってしまう方は少なくありません。「もう遅いかも」「新しい環境に馴染めるだろうか」。そんな不安を感じていませんか?
でも、実際のデータを見ると、その不安は思い込みかもしれません。厚生労働省の最新統計(2024年)によると、看護師として働く人の中で最も多いのは45〜49歳の年齢層。約18万6千人が現役で活躍しており、全体の13.7%を占めています。さらに、看護師の有効求人倍率は約2.2倍。1人の看護師に対して2件以上の求人がある、慢性的な売り手市場が続いているのです。
この記事では、看護師の年齢構成と転職市場を公的統計データで読み解きます。「◯歳だから転職できない」という思い込みを、数字で検証してみましょう。
看護師136万人の年齢構成を見てみよう
厚生労働省の令和6年(2024年)衛生行政報告例によると、日本全国で就業している看護師の総数は136万3,142人。この数は前回調査(2022年)から51,455人増加しており、看護師不足が叫ばれる中でも着実に増え続けています。
就業看護師数は前回調査から5万人増加し過去最多1,363,142人
厚生労働省「令和6年衛生行政報告例」(2024年)
では、この136万人はどんな年齢構成なのでしょうか。グラフで見てみましょう。
年齢階級別 就業看護師数(2024年)
出典: 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例」(2024年)
このグラフから、45〜49歳が最も多い(186,529人、13.7%)ことが分かります。「看護師は若い職種」というイメージがあるかもしれませんが、実際には40代・50代が現場を支える主力世代なのです。
最多層は45〜49歳、40代以上が現場を支える主力13.7%
厚生労働省「令和6年衛生行政報告例」(2024年)
年齢帯ごとの特徴を読み解く
年齢構成をより詳しく見るために、年代別に分けて特徴を整理してみましょう。
20代 — 約29万人(21.3%)、新卒離職率10.2%
25歳未満(112,853人)と25〜29歳(177,515人)を合わせた20代の看護師は約29万人。全体の21.3%を占めます。
この年代の特徴は、新卒離職率が10.2%(2022年、日本看護協会)という点です。10人に1人が1年以内に職場を離れる計算になります。これは決して悪い数字ではなく、「自分に合った職場を探す期間」として、早期転職が一般的であることを示しています。
30代 — 約28.7万人(21.1%)、ライフイベントと重なる時期
30〜34歳(147,911人)と35〜39歳(139,445人)を合わせた30代は約28.7万人、全体の21.1%です。
この年代は結婚・出産・育児といったライフイベントと重なる時期。夜勤や交代制勤務との両立が難しく、「日勤のみ」「時短勤務」などの働き方を求めて転職を考える人が多くなります。また、専門看護師や認定看護師の資格取得を目指す人も増える時期です。
40代 — 約34.9万人(25.6%)、最も厚い年齢層
40〜44歳(162,129人)と45〜49歳(186,529人)を合わせた40代は約34.9万人で、全体の4人に1人(25.6%)を占める最も厚い年齢層です。
この年代は経験値が高く評価され、管理職候補や新人指導担当としての需要も高まります。一方で、体力的な負担を感じ始める時期でもあり、「夜勤なし」「オンコールなし」といった条件で転職する人も増えます。
50代以上 — 約43.7万人(32.1%)、ベテラン層の存在感
50〜54歳(164,077人)、55〜59歳(129,202人)、60〜64歳(84,049人)、65歳以上(59,432人)を合わせた50代以上は約43.7万人で、全体の32.1%を占めます。
つまり、看護師の3人に1人は50代以上。定年後も働き続ける人が多く、パート・派遣などの柔軟な働き方で活躍しているベテラン層が厚い職種であることが分かります。
年齢別"転職しやすさ"をデータで比較する
年齢構成が分かったところで、次に気になるのは「自分の年齢で転職しやすいのか」という点です。データで見てみましょう。
看護師の有効求人倍率は約2.2倍
厚生労働省のハローワーク統計(2023年度)によると、看護師の有効求人倍率は約2.2倍。これは、1人の看護師に対して2.2件の求人がある計算です。
ちなみに、全職種の平均有効求人倍率は約1.3倍。看護師はその1.7倍近い水準で推移しており、圧倒的な売り手市場です。一般企業の転職市場では「40代で転職は難しい」と言われますが、看護師の世界では選ぶ側に立てる市場が続いています。
看護師1人に対し2.2件の求人がある圧倒的な売り手市場2.2倍
厚生労働省(ハローワーク統計)(2023年)
日本看護協会の調査では、正規雇用看護職員の離職率は11.8%(2022年)。毎年約16万人が職場を移動している計算です。これは転職が「普通の選択肢」として機能している証拠です。
年代別の年収は年齢とともに上がり続ける
年齢が上がると給与も上がる。これは看護師のキャリアでは顕著に表れます。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2023年)をもとにした年代別平均年収は以下の通りです。
- 平均年収: 508.1万円
- 20代: 約420万円
- 30代: 約470万円(20代比+50万円)
- 40代: 約530万円(20代比+110万円)
- 50代: 約550万円(20代比+130万円)
年齢を重ねるごとに年収が上がり、50代では20代の1.3倍になります。これは、看護師が年齢=経験値として評価される職種であることを示しています。「年を重ねるほど市場価値が下がる」という一般的な転職の常識は、看護師には当てはまりません。
退職理由に「年齢」は入っていない
日本医療労働組合連合会「2022年 看護職員の労働実態調査」による退職理由トップ3を見ると、興味深い事実が浮かび上がります。
- 人間関係:26.5%
- 夜勤・交代制の負担:22.1%
- 給与への不満:19.8%
ここに「年齢を理由とした退職」は含まれていません。看護師が職場を離れる理由は、年齢ではなく働き方や職場環境にあるのです。「40代だから辞めた」ではなく、「夜勤がつらいから日勤に変えたい」「給与を上げたいから転職する」という動機が主流だということです。
准看護師との比較で分かること
参考までに、准看護師の年齢構成を見ると対照的な姿が浮かび上がります。准看護師の総数は23万3,022人で、最も多いのは65歳以上の層(44,314人、19.0%)。看護師が40〜50代を中心に分布しているのに対し、准看護師は高齢化が顕著です。
看護師資格を持つ人は現役世代が厚い職種。40代・50代の転職も決して珍しくない環境だと言えます。
年齢に関係なく転職できる理由
ここまで見てきたデータから、看護師が年齢に関係なく転職できる理由をまとめます。
理由1: 慢性的な売り手市場
有効求人倍率2.2倍という数字が示すように、看護師は常に需要が供給を上回っています。高齢化社会の進行、医療の高度化、在宅医療の拡大など、看護師を必要とする場面は増え続けています。
理由2: 多様な就業先がある
病院だけでなく、クリニック、訪問看護ステーション、介護施設、健診センター、企業の健康管理室、保育園、学校など、看護師の活躍の場は多岐にわたります。年齢や体力、ライフステージに合わせて働き方を選べるのが看護師の強みです。
理由3: 経験が評価される職種
年代別の年収データが示すように、看護師は経験年数とともに給与が上がる職種です。管理職や専門職としてのキャリアアップの道も開かれており、「年齢=不利」ではなく「年齢=強み」になる環境が整っています。
年代別の転職戦略
では、具体的に各年代でどんな転職戦略が有効なのでしょうか。年代別に整理してみましょう。
20代の転職ポイント — 「選択肢の多さ」を活かす
この年代の特徴:
- 全体の21.3%(約29万人)
- 新卒離職率10.2%で、早期転職も一般的
- 多様な診療科や働き方を試せる時期
転職戦略:
- 夜勤専従、外来、訪問看護など、異なる働き方を経験する
- 専門性を磨きたい診療科があれば、早めに移る
- 認定看護師など資格取得を視野に入れる
注意点:短期離職を繰り返すと「定着しない人」という印象を持たれる可能性があります。最低1〜2年は同じ職場で経験を積むことをおすすめします。
30〜40代の転職ポイント — なぜ今がチャンスなのか
30代は全体の21.1%(約28.7万人)、40代は25.6%(約34.9万人)。この年代が今、転職市場で最も有利な理由があります。
経験値が評価される時期 経験年数が5年を超えると、管理職候補や専門職としての需要が一気に高まります。専門資格(ICU、救急、緩和ケアなど)を活かした転職や、看護師長・主任へのステップアップも視野に入ります。
条件交渉がしやすい この年代は「働き方を変えたい」ニーズが明確。日勤常勤、時短勤務、夜勤なし・オンコール対応なしなど、条件面での交渉がしやすくなります。訪問看護ステーションの管理者や介護施設の看護リーダーなど、新しいフィールドへの挑戦も可能です。
先延ばしは禁物 30代で「今の職場で我慢すれば」と先延ばしにすると、40代でより動きづらくなることも。体力的な限界を感じ始めたら、夜勤から日勤へのシフトチェンジは50代前半までに動くのがおすすめです。
50代以上の転職ポイント — 「定年」がない働き方
全体の32.1%(約43.7万人)と、最も厚い層。65歳以上でも5万9千人以上が就業しているのが看護師です。
50代以降の転職で大切なのは、「体力に合わせた働き方」を選ぶこと。パート・派遣で高時給を狙う、デイサービス・クリニック・健診センターなど負担の少ない職場を選ぶ、週3日勤務・短時間勤務で無理のないシフトを組む。選択肢は豊富にあります。
ベテランならではの強みは、経験を活かした相談員や指導担当としての需要。夜勤は避け、健康第一で自分のペースで働ける職場を見つけましょう。
まとめ
看護師136万人のうち、最多は45〜49歳(13.7%)。40代・50代が現役世代の中心で、50代以上だけで全体の32.1%を占めます。有効求人倍率は2.2倍で、全職種平均1.3倍を大きく上回る売り手市場。年代別年収も20代420万円から50代550万円へと上昇し、年齢より「経験」が評価される職種です。
退職理由のトップ3は人間関係・夜勤・給与。「年齢」を理由に辞める人はほとんどいません。働き方を変えたいなら、それが動くべきタイミングです。
「◯歳だから転職できない」ではなく、「◯歳だからこそ選べる働き方がある」。年齢は壁ではなく、経験という武器になります。
もし「今の働き方を変えたい」と感じているなら、まずは情報収集から始めてみましょう。
次のステップへ
- 転職の全体像を把握したい方は → 看護師転職の流れ
- 退職の切り出し方を知りたい方は → 看護師の退職の伝え方
- 面接対策を始めたい方は → 面接でよくある質問と答え方
- 転職エージェントの活用法を知りたい方は → 転職エージェント活用法
- 転職サービスを比較したい方は → 看護師転職サービス比較
参考文献
- 令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況(2026-02-16 閲覧)
- 2022年 病院看護実態調査(2026-02-16 閲覧)
- 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(2026-02-16 閲覧)
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